俺節

 

安田章大さん 主演舞台『俺節

 

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感想を少し語ります。

というか元々これを語りたいがために開設したブログでもあります。が、正直自分の語彙力に自信がない。しかも脳がポンコツなので見たもの感じたものはその日のうちでも詳細を忘れる。だからレポとかいつも書けない。人が書いてるの見て、そうそう!それ!ってなるだけ。(笑)

 

そんな私の駄文ですが

もしよければお付き合いください。

 

 

さて、俺節

一言でいうと、衝撃が走りました。

 

何に、と言われると言葉にするのが急に難しくなるのだけれど 生まれて初めて、"生命が削れた音" を聴いた と感じた。

 

 

( ※これを私以外に読む人がいるのか分からないけど一応伝えておくと、以下多少のネタバレを含みます)

 

 

 

 

1番心に残ったシーン

 

オキナワと離れ夢を追い テレサの過去も未来も背負うと決めたコージの"そんなに何人も大切にできない"という台詞

 

そしてそのデビューの夢も友達も恋人も 何もかも失ったコージが言った"自分のことさえ重荷に感じるのだ"という台詞

 

 

 

友情愛情夢 全部大切にしたくて

全部両手で大事に抱えて

そうやって生きてきたのに

 

いつの日か

何か1つ大きなものを得るためには

両手でなければ掴めないと気づく

 

そして考える 

どちらの手にあるものを捨てようかと

 

そうして考えて荷物を捨てた右手で

左手にあるものを抱えようとした時には

そこにあったはずのものも消えている

 

でも

何も抱える物がなくなったのに

未だに感じるこの重みはなんだろう

 

 

 

そこでやっと この重みの正体が

自分 だったと気づく

 

 

 

意識したことなんてなかったけど

きっとこれ誰にでもある感覚だと思う

なんだかものすごくグッときてしまって 私はこのシーンが忘れられない。

 

 

 

 

 

そして最後

自分すら上手く背負いきれない

そう感じていたコージが

 

大切な人の作った 俺節

俺1人で背負わせてくれ そう言って

ギター1つ抱えて

1人で全部背負いこんで

 

自分のために歌う

 

自分のために歌うのだけれど

"俺とお前で 俺だから"

イコール大切な人のために歌う

 

 

この完璧な構図と流れに私はため息をつくことしかできなかった。

 

 

 

 

そして何よりこの舞台全体を通して好きなのは 綺麗事が1つもないこと

 

この最後の歌唱シーンのおかげで

デビューを果たしたわけでもなければ

注目を浴びたわけでもない

そして何より

再会を果たしたテレサは強制送還

甘〜く幸せな

2人の暮らしが待っているわけでもない

 

またオキナワと共に

結婚詐欺師・当たり屋・覗き魔…

そんな端くれ者たちの集まる

みれん横丁へ戻ってゆく

 

 

 

言い方が悪いかもしれないけれど

結局俺節を歌ったからといって

その後に コージは夢とか愛とか

そういうカタチとして残るものを

何も得たわけではないのだ

 

 

変わらないものは変わらない

 

でも

何かが変わるような気がした瞬間

みたいなものは少なからず訪れる

 

 

それだけでも人生は充分美しくて

充分過ぎるくらい愛おしい

 

 

 

そんなことを感じました。

 

 

 

 

歌の感想、役者 安田章大の感想 … 

 

まだまだ語りたいことだらけなのだけど、まとまらなすぎてなかなか投稿できない問題が発生しているので とりあえずこれは感想①ということで。(笑)